江戸時代から昭和20年代まであった旧東海道の宿場市をルーツとする「ごうど市」が3年ぶりに復活する。今春開所した保土ケ谷駅東口の「リプラ保土ケ谷」内地域交流スペースに会場を移し、7月2日(日)に開かれる。
保土ケ谷宿の歴史に詳しい岩井町のそば店・桑名屋店主の近藤博昭さんによると、「ごうど市」は神明社=神戸町=の氏子たちが江戸時代中期に始めたものと言われている。12月28日の一日限りで開かれ、年越しの市として神棚や掃除道具などが売られ、近郊からも訪れる人がいたという。
ごうど市が現代によみがえったのは2013年。近藤さんらによる区内で活動する市民団体「ほどがや人・まち・文化振興会」が主催し「宿場朝市ごうどいち」の名称で月1回程度、旧東海道沿いでもある保土ケ谷駅西口商店街の一角で地場野菜や地元名産品の販売が行われていた。
しかし次第に商店主の高齢化や廃業に伴うスタッフの減少が課題となり、追い打ちをかけるように新型コロナウイルス感染症が拡大。2020年3月からは活動を中断していた。
再開を模索する中で、岩井町のコワーキングカフェ「KIKCAFE(キッカフェ)」で活動する大学生ボランティアたちが活動に名乗りを上げ、新たな形で再開への道筋がついた。
「もう終わりかなと思っていたが、若い学生たちが協力してくれることになり気持ちも前向きになった」と近藤さん。
再開をめざし、今年5月には「宿場市」の名称で旧県税事務所跡地のリプラ保土ケ谷で販売を実施。当日は大雨だったものの、再開を待ち望んだ人でにぎわいを見せた。
今回は農家直送の新鮮野菜の販売のほか「ミカミのコロッケ」でおなじみ霞台の見上商店や和菓子店、弁当店なども出店予定。このほか近藤さんによる保土ケ谷昔ばなし(午前10時30分〜・11時〜)や保土ケ谷宿の再現模型の展示などもある。
今後は年数回の開催を予定しており、近藤さんは「年齢を問わず交流の場として、保土ケ谷の道の駅のような存在になれば」と期待を寄せる。
開催時間は午前10時から正午までで、小雨決行。問い合わせは桑名屋【電話】045・331・0233へ。
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