星川在住の倉根次男さん(79)から「自宅の盆栽周りの竹に花が咲いている」という情報が本紙に寄せられた。数十年から120年に一度しか咲かないと言われている竹の花。本紙記者は真相を確かめるべく、倉根さんや植物に詳しい専門家に話を聞いた。
4月から少しずつ
倉根さんは45年前から星川に住み、自宅でホタルブクロなどの高山植物を育てている。約30年前に知人からもらった盆栽は「松竹梅」がテーマ。数種類の植物が生えている。盆栽の植物の名前は不明だというが、「一つはササダケだと思って育ててきた」と語る。
そんなササダケに変化が見られたのは4月。倉根さんは盆栽の手入れをしている時、ササダケに一輪の白い花が咲いているのに気付いた。10年以上前にも開花を確認したが、今回は徐々に花が増えたため、注目するようになったという。近隣住民から「初めて見た。珍しい」との声が聞かれ、話題を呼んでいる。
6月6日、記者が倉根さんの自宅を訪問した際には、7輪ほど咲いていた。倉根さんの妻・あき子さん(76)は「数十年前に咲いた時は、主人が教えてくれなかったので初めて見た。この年齢になって気付かされることもある。勉強になるね」とほほ笑んだ。
笹かもしれない
記者は倉根さんが育てるササダケの正体に迫るべく、「横浜市こども植物園」=南区=の職員、速水善浩さんに写真を見せて話を聞いた。速水さんは「写真を見ただけでは断定できないが、おそらく盆栽によく利用するメダケの仲間『オロシマチク』だと思われる」と分析。名前に「チク」が入っているため竹を連想するが、竹ではなく笹の一種だという。笹の仲間では日本最小で、本州や四国などに生えている。
速水さんによると、オロシマチクに花が咲くことも珍しいという。記者はこの情報を倉根さんに報告。倉根さんは「竹だと思っていたので意外。竹でも笹でも大切に育てていきたい」と笑った。
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