インターハイの出場権を得て喜ぶ、（前方右から時計回り）佐々木さん、鶴田さん、加藤さん、松本さん、成田さん
全国高等学校総合体育大会（インターハイ）へつながる関東高等学校陸上競技大会の南関東地区予選会が６月14日から17日に東京都で行われ、横浜清風高校＝岩井町＝と県立保土ケ谷高校＝川島町＝の陸上部がインターハイの出場権を獲得した。７月27日に福岡県で開幕する陸上競技。保土ケ谷区から合計９人が全国へ翔ける。
横浜清風
横浜清風からは、５人がインターハイの切符を手にした。男子は成田卓登さん（３年）、松本遥生さん（同）、加藤佑弥さん（２年）、女子は鶴田瑛梨奈さん（２年）、佐々木暖和さん（同）が出場する。
成田さんは円盤投で46ｍ31を記録して２位、砲丸投では14ｍ85で３位に入り、２種目で全国を決めた。首が腫れる中、痛み止めを服用して出場。「痛みを感じにくい角度で投げることに集中した」といい、砲丸を普段よりも後ろの位置で持って投げるなどの工夫を凝らした。
松本さんと加藤さんは棒高跳に出場。松本さんは４ｍ40を記録して４位、加藤さんは４ｍ30で６位だった。松本さんはポールの曲がり具合を入念に確認し、「いつも通りに跳ぼうと意識した」といい、自分のペースで競技に臨んだことが奏功したという。
加藤さんは太ももの肉離れを起こす中、痛み止めとテーピングを施して出場。「痛みとの戦いで、最後は気合で乗り切った」と闘争心を燃やした。インターハイまでにけがの完治は難しいというが、治療に専念して、「より万全な状態で挑みたい」と前向きだ。
雪辱晴らす大ジャンプ
鶴田さんは棒高跳で２位。自己ベストを更新する３ｍ70の大ジャンプを見せた。昨年のインターハイでは１年生ながら９位に入るなど、大舞台で実績を残してきた。しかし、連覇がかかった今年５月の県総体では、自己ベストを大きく下回る記録で３位に沈んだ。
基本を見直そうと、棒高跳と動作が似ている鉄棒トレーニングに注力。南関東地区予選会では、イメージ通りの跳躍ができたという。自己ベストを更新したが、「目標は３ｍ80」ときっぱり。インターハイでは、さらなる飛躍を目指す。
佐々木さんは４００ｍで56秒90を記録して４位。「市内のライバル選手と予選で同じ組に入り、闘志が沸いた」といい、そのままの勢いでインターハイの切符を手にした。同種目の経験は浅いが、冬場に上半身を重点的に鍛え上げたことでラストスパートが強くなったという。１年時、ベンチプレスの記録は15kgだったが、今は35kg。
保土ケ谷
保土ケ谷からは、榎陸斗さん（３年）、山田陸翔さん（同）、西澤大海さん（同）、及川集雅さん（２年）の男子４人が全国の切符を手にした。
榎さんは２００ｍで２位。記録は21秒43で、自己ベストの21秒02には届かなかったが、「まずまずの走りができた」と振り返った。インターハイには２年連続の出場。昨年は４×１００ｍリレーのメンバーに入り、６位入賞に貢献した。「インターハイでは、20秒台を出したい」と意気込みを語り、優勝を目指す。
山田さんは円盤投で44ｍ22を記録して５位、西澤さんは43ｍ72で６位。共に自己ベストを更新し、２年連続でインターハイの出場を決めた。山田さんは「昨年のインターハイでは雨に対応できなかったが、今年は雨が降っても対応できる準備をしてきた」と胸を張る。西澤さんは「南関東は両親の応援で力が出た。その勢いのまま全国でも結果を残したい」と、投てきの選手としては小柄な１７０cm・81kgの体をフル回転させる。
粘りの歩き
及川さんは５千ｍ競歩で優勝。21分53秒77で自己ベストの更新はならなかったが、粘り強い歩きを見せた。中学時代は短距離と中距離の選手。高校から競歩を始め、入学当初は誰よりも遅かったという。顧問の竹内俊樹教諭から競歩の基礎となる腰の使い方などを学び、全国で活躍する上級生から刺激を受けたことで急成長した。インターハイに向け、及川さんは「萎縮しては実力が出せない。競歩の醍醐味である相手との駆け引きを楽しみたい」と話した。
小島平さん（２年）は砲丸投で７位入賞した。
大ジャンプを見せて準優勝した鶴田さん
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持ち前の勝負強さで４位入賞した松本さん
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南関東地区予選会で入賞を果たした（左から）及川さん、山田さん、榎さん、西澤さん、小島さん
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５千ｍ競歩で優勝した及川さん（上）と２００ｍで２位に入った榎さん
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