「第50回衆議院議員総選挙」が10月27日に投開票され、神奈川6区(保土ケ谷区・旭区)では立憲民主党の前職・青柳陽一郎氏(55)が8万207票を獲得し、2017年以来小選挙区では2度目の勝利となった。2期目を目指した自民党の前職・古川直季氏(56)は比例で復活当選。新人で日本維新の会・塩坂源一郎氏(61)、新人の日本共産党・植木眞理子氏(74)は及ばなかった。
神奈川6区は前回、自公の協力で擁立が決まっていた公明党の立候補予定者がコロナ禍の緊急事態宣言発令中に銀座のクラブを訪問したことで議員を辞職。自民党が現職の横浜市会議員だった古川氏を擁立し、初当選を果たしていた。
政党交付金や裏金など「政治と金の問題」が大きな争点となった今回の衆院選。自民・公明両党は過半数の233議席を目指したが、立民が148と大きく議席数を増やす結果となった。6区では、政治改革や社会経済改革などを訴えた青柳氏と、「見える政治」を実現し国民の信頼回復を掲げた古川氏が激しく議席を争う展開を繰り広げた。
国会の最前線で
27日、保土ケ谷区天王町の青柳事務所で午後8時45分頃、出口調査の結果で青柳氏が古川氏をリードしていることが報じられると、支持者からは「行けるぞ」「頑張れ」などの言葉が飛び交った。青柳氏は午後9時過ぎに事務所に姿を見せ、集まった支持者らと笑顔で握手を交わし開票状況を見守った。午前0時前に当選確実の一報が入ると事務所内は大きな歓声に包まれ「陽一郎コール」が沸き起こった。
青柳氏は「前回の選挙で惜敗してから3年間、様々な活動を支えていただき、心から感謝申し上げたい。皆さんの期待に応えていく地元や国会活動をしっかりとやっていかなくてはいけない。改めて気が引き締まる思い。今後も緊張感を持って国会の最前線で戦っていく姿をお見せすることでお返しをしていきたい。皆さんのおかげで3年前のリベンジを果たすことができた」とあいさつ。「国民の声を聞こうとしていない政治が続いていたが、民意が反映された結果になった」と選挙戦を振り返った。
「自民党変えたい」
小選挙区で青柳氏にわずか926票及ばなかった古川氏は「与党が過半数を割る選挙戦において、比例復活当選をさせていただいたのは皆さまが一生懸命頑張ってくれたからだと思っている。永田町に戻るチャンスをいただいたからには自民党を変えたい。謙虚な気持ちを忘れずに、衆議院議員として横浜のため、国のために力を尽くしていきたい」と述べた。
6区の投票率は54・66%(保土ケ谷区54・64%、旭区54・67%)で、2021年に行われた前回選挙を1・22ポイント(保土ケ谷区0・96、旭区1・44)下回る結果となった。
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