郷土芸能「西谷囃子」の会長で、1月11日の出初式で演舞を行った 白井 秀幸さん 西谷町在住 74歳
まちの文化 絶やさずに
○…100年以上の歴史がある郷土芸能の舵取り役を約15年間担っている。保土ケ谷区外でも活動しており、企業の新年会などで演舞を披露し、地域の垣根を越えて西谷の伝統文化を発信する。「現在は実質10人弱で活動しており、担い手不足に悩んでいる。まちの大切な伝統文化を存続させるため、より多くの人に活動を知っていただければ」と思いが熱い。
○…農家の3代目で、生まれてから西谷町に暮らす生粋の地元っ子。幼少期は竹の先端部分にクモの巣を取り付けた手製の虫捕り網を持って、友人と共に自然豊かなまちを駆け回ったという。「当時は電線がなく凧揚げもできた」と懐かしい思い出を語る。「西谷町には娯楽施設などがなく昔も今も田舎だけど、それはそれで個性と言えるのかな」とほほ笑む。
○…30歳のころに地元住民からの誘いで西谷囃子に加入。踊りも太鼓も未経験だったが地道に稽古に励んだ。「一通り覚えるのに10年くらいかかった」といい、努力の跡がうかがえる。今ではチームリーダーとして、後進の育成役を任されるまでになった。「子どもたちは振り付けを覚えるのが早く、すごいと思う。熱意のある人たちに助けられている」と周囲への感謝を忘れない。
○…相原高校(相模原市)で農業を学び、卒業から約55年間、実家の畑で野菜作りに向き合ってきた。今も4代目の次男と妻と共に朝から晩まで汗を流し、小松菜やジャガイモなど約30種類を育てている。JA横浜保土ケ谷支店で開催している「西谷朝市会」の会長を務めた経験があるなど、保土ケ谷区の農業振興に貢献する。「農業は天候に左右されるなど何かと大変なことが多いけど、皆さんの『おいしい』という言葉に感謝して地道に頑張りたい」
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