ペットボトルのキャップを集め、その売却益がワクチンの購入費に充てられる「世界の子どもたちにワクチンを運動」に取り組んでいた仏向小学校4年1組が目標としていた5万個のボトルキャップを集め、回収者と樹脂メーカーの間に立つ「NPO法人Reライフスタイル」(金沢区)に寄託した。
今年度、同校の4年生は「総合的な学習の時間」 で国連が提唱する持続的な開発目標「SDGs」をテーマに学習を進めている。1組では「世界にはワクチンが行き届かず命を落としてしまう子どもたちがいる」ことに着眼。授業を進める過程で、「世界の子どもたちにワクチンを運動」の存在を知った。
同法人によるとポリオ(小児まひ)ワクチン1人分の購入費は約20円。キャップ500個ほどに相当するという。クラスでは100人分のワクチンに換算される5万個の回収を目標に、昨年6月から校内に回収箱を設置。協力を呼びかけると9月末までに3万個のキャップが集まった。
支援の輪 校外にも
校内で集まったキャップで60人の子どもたちにワクチンを届けることができる計算になる。支援の輪を校外にも広げ、目標とする5万個に届かせようと、相鉄線和田町駅北側に広がる和田町商店街の関係者に協力を要請。この申し出に29店舗が協力を快諾し、昨年末から1カ月余りの間、店頭に手作りのボトルキャップ回収箱を設置していた。
商店街で整体院を営み今回の取り組みに協力したひとり、木村将さんは「日に日に支援の輪が広がっていくのを実感していた。お客さんのみならず、外に回収箱を置いた店舗では、通りすがりの人まで沢山入れてくれた。たくさんのキャップを持ってきてくれる方もいらっしゃった。子どもたちの思いが地域に伝播したのでは」と話す。
法人に寄託されたキャップは樹脂メーカーに売却されリサイクルプラスチック材料として活用されることになる。この過程で発生する対価が「世界の子どもたちにワクチンを日本委員会」に寄付され途上国の子どもたちのワクチン購入費などに充てられるという。
クラスの代表委員・吉本りおさんと高野日菜子さんは「最初は不安だったが、目標としていた5万個を集められてよかった。たくさんの人に協力してもらい、ワクチンを届けられることがとても嬉しい」などと達成感を口にした。
|
<PR>
保土ケ谷区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|