本紙は新年度にあたり山中竹春横浜市長にインタビューを行った。新年度は新型コロナ対策と経済回復の施策に重点を置く。また横浜の未来を見据え、子育て支援に注力する考えを示した。
「住み続けたいまち」を
市長就任後、初編成となった2022年度予算。山中市長は「喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症対策の強化と、コロナにより影響を受けている横浜経済の回復に向けた取組に重点を置いた」と説明する。
具体的には「感染症対策・健康安全室」を新設しコロナへの迅速かつ的確な対応を可能とする体制の整備、経済面では制度融資による資金繰りの支援やプレミアム付商品券の発行支援などを行っていくとした。
これらの施策を進める上で、ベースになるのが「横浜が『住み続けたいまち』であること」と考えを示し、横浜の未来を担う世代への支援に力を注ぎたいとする。
その取組の一つとして保留児童対策を挙げた。希望の保育所に入れない保留児童がいる世帯を支援するため、現状を調査・分析し、原因の解消をめざす意向だ。
公約の追求は「当然」
22年度予算案と一緒に公表した「財政ビジョン(素案)」。「中長期的な視点で将来にわたる責任ある財政運営を行っていく必要があると考えている」と作成した狙いを語る。「市会での議論や市民からの意見を踏まえて6月ごろに策定する」と話した。
人口減少なども影響し厳しい財政状況が見込まれているが、一方で新たな財源が必要となる目玉の公約「中学校給食の全員実施」と「3つのゼロ(敬老パス自己負担ゼロ、子どもの医療費ゼロ、出産費用ゼロ)」の実現を掲げる。「公約の実現を目指していくことは市民との約束を守るということで、当然だと考えている」と言い切る。
人や企業誘致で税収増
中学校給食については「横浜市初の専任体制を設置した。22年度から新入生に給食利用を推奨する『さくらプログラム』を全校で展開し、利用が進んだところで生徒および保護者の最新ニーズを把握する」と話し、「より多くの生徒に給食を届けるために課題の洗い出しやスケジュールの検討を進めていく」とした。
3つのゼロは、2つが子育て支援に関わる施策。「私の政策の1丁目1番地は安心して子どもを産み育てられるまちの実現」と力強く語り、市の関係部局が横断的に検討を進める体制をめざす。敬老パスの自己負担ゼロは、10月にパスをIC化、利用実績のデータを収集し分析して、実現可能性を探る方針だ。
財源については「人や企業を呼び込む施策を推進するなどして税収増をめざす。既存事業は、時代や市民ニーズの変化を捉えて、優先順位をつけて検証していきたい」と説明するにとどめた。
接種策 矢継ぎ早に
当初、接種率の低迷が指摘されていたワクチンの3回目接種。「身近な約2千カ所の医療機関と13の集団接種会場を用意し、接種券が届き次第すぐに予約できる体制を構築した」と語る。また「予約できる期間を1週間から4週間まで拡大し高齢者向けには郵便局や区役所での予約代行なども行う」として、矢継ぎ早に接種策を打ち出す。
3月7日からは5〜11歳の小児接種を開始、さらに12〜17歳の3回目接種に向けて3月末から順次接種券を発送するなど、円滑な接種を進めるとした。(3月29日取材)
〈神奈川県後期高齢者医療広域連合からお知らせ〉【75歳以上の方が対象】いざ、健康診査へ!今こそ自分の身体を見つめなおす時 |
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