市民の健康寿命延伸を目的に、横浜市は今年度から2035年度までを期間とする計画「第3期健康横浜21」に取り組んでいる。同計画には新規テーマとして「食環境づくり」が盛り込まれ、新たに「ハマの元気ごはん提供店登録制度」を創設。10月1日から運用を開始した。
「第3期健康横浜21」は、市の総合的な健康づくりの指針と位置付けられている。「生活習慣の改善」などへの取組に加え、健康への関心の有無にかかわらず、誰もが市内のスーパーマーケットなどで栄養バランスの良い食事を選択できるようにする「食環境づくり」も推進されている。
市によると新計画策定の背景には「栄養バランスの良い食事をする市民の減少」がある。市は策定に向け、21年に「健康に関する市民意識調査」を実施。その結果「1日2回以上、主食・主菜・副菜全てを毎日食べる人の割合」が、42・8%だった前回(16年度)調査時点より8・5ポイント減少し、34・3%だったことが分かった。
調査結果や国が定めた目標値などをもとに、市は「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上、ほぼ毎日食べている市民の割合」を、32年度までに50%以上にするとの目標を設定。達成に向けた取組の一環として同制度を開始した。
登録マークを交付
この制度は「1食あたりのエネルギーが450〜650キロカロリー未満」など、市の基準を満たしたメニューや弁当などを「ハマの元気ごはん」とし、提供する市内店舗を登録するもの。店舗は市の電子申請フォームなどから申し込み、申請された書類を市や区の管理栄養士らが確認して登録の可否が決まる。カロリー数や野菜の量などにより6つの登録基準があり、登録店舗には「登録マーク」を交付。店舗はマークをポップとして店内に掲示するなどして商品のPRに活用できる。また、市はHPなどを通じて登録店舗を積極的に周知していく。
市によると、10月4日時点で64店舗が登録。市健康推進課の岩松美樹課長は「制度を運用し、皆さまがハマの元気ごはんを利用することで食生活が健康的なものになることを願っています」としている。
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