自転車事故の防止を目的とする改正道路交通法が11月1日から施行され、酒気帯び運転やスマホを利用しながらの「ながら運転」などの罰則が強化される。市内では4区が自転車交通事故多発地域に指定されており、各署で啓発活動に力を入れている。
改正道路交通法では、今まで「是正指導」で済んでいた自転車走行時の危険行為を罰則付きで禁止する。運転中に通話したり画面を見たりするスマホの「ながら運転」の違反者には「6カ月以下の懲役、または10万円以下の罰金」が科され、事故などを起こした場合は1年以下の懲役か30万円以下の罰金。酒気帯び運転も違反者は「3年以下の懲役、または50万円以下の罰金」が科せられ、酒を提供した飲食店や同乗者も懲役や罰金の対象となる。
事故多発地域に4区
横浜市道路局の交通事故統計によると、昨年市内で発生した交通事故は7703件。そのうち自転車が関係する事故は1760件で、全体の22・8%を占める。自転車事故の死傷者(1664人)のうち、「ながら運転」など何らかの違反があったのは1045人。違反率は約63%だった。
県警によると、今年1月〜9月の自転車事故は昨年同時期比で減少傾向だが、対歩行者との事故は増加。市内では鶴見区、金沢区、瀬谷区、戸塚区の4区が県交通安全対策協議会による「自転車交通事故多発地域」に指定されており、特に交差点や人が集まる駅前での事故が多いという。
また、近年の自転車事故には多額の賠償金が発生する場合も多く、県では19年10月から自転車損害賠償責任保険等の加入を義務化。市交通安全協会では昨年から努力義務化された「ヘルメットの着用」とあわせ、交通安全教室やSNSなどを通じて普及に努めている。
市内各署では改正道交法施行前の10月末から飲酒機会が増える年末にかけて、自転車事故防止の指導取締や啓発活動を強化する。県警では「自転車も車と同様の責任があることを自覚して交通ルールを遵守してほしい」と話している。
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