昨年7月に閉店した釜台町の二葉屋精肉店の跡地を多世代交流拠点にする計画が進んでいる。地域住民らによるチームが担い、「二つ台みーとみーと」として来年7月に開業予定。プロジェクトの周知を兼ねた交流イベントも行われ、まちの活性化に期待が高まる。
同精肉店は、バス通りの大池道路沿いにある「二つ台商店街」(釜台町と隣接する常盤台の2つの台を付けた愛称)に位置。かつてはにぎわいを見せていたが、店主の高齢化などにより、店舗の閉店が相次いでいる。
20代住民が発起人
商店街に再びにぎわいを創出しようと立ち上がったのが、昨年11月ごろに結成された地域住民らによるプロジェクトチーム「二つ台みーとみーとPJ」。代表を務める西村実貴さん(25)は横浜国立大学出身で、18歳から常盤台で暮らしている。「自分がまちにやって来た時は、商店街で定食屋やそば屋などが営業していたが、店が年々減少している。大好きなまちを盛り上げたいと思った」とチームを立ち上げた経緯を話す。
プロジェクトメンバーを集めるため、地域の会合に参加して自身の思いを発信。常盤台地区連合町内会の石川源七会長などが取り組みに賛同した。国大時代の同級生や後輩のほか、チームのインスタグラムを見た人なども仲間に加わり、現在は約30人で活動する。
二つ台みーとみーとは昼間はシェアキッチン、夜間は学習塾として開業予定。西村さんは西区の藤棚商店街の中にあるシェアスペースで学習塾を経営する。「藤棚での経験をプロジェクトに活かし、持続可能な施設にしたい」と話し、学習塾で得られた利益などを柱にして施設を維持していきたいという。プロジェクトの認知度を高めようと、準備中の二つ台みーとみーとで映画上映会などを実施。今後も住民同士の親睦を深めるイベントを予定している。
耐震補強費調達へ
開業には建物の耐震補強が必要で、工事には高額な資金が必要だという。クラウドファンディング(CF)を計画し、資金の調達を目指す。西村さんは「開業を楽しみにしている皆さんの期待に応えられるよう、課題を解決していきたい」と意気込みを語る。
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