鶴見中央に本社を置くナイスグループがこのほど、横浜市と包括連携協定を締結した。今後両者は連携して、省エネルギー住宅の普及などに取り組んでいく。今秋には、区内に環境と健康に配慮したモデルハウスを協働でオープンさせる予定だ。
ナイスは、環境・健康に配慮した建築物やエネルギー消費の少ない生活様式の普及のほか、木材利用促進や横浜の魅力発信などについて、市と協定を締結した。
今秋には、市と協働でエコと健康に寄与したモデルハウス「スマートウェルネス 体験パビリオン(仮称)」を区内に設置。太陽光発電システムや断熱の建物内を体感できるもので、省エネや室内の寒暖差で血圧が急激に変動する「ヒートショック」などを予防する家づくりを呼びかける。
また、木材を利用した公共建築物設計のための技術交流や、ナイスのグループ会社であるYOUテレビ(株)のケーブルテレビを通じ、横浜トリエンナーレなどの文化芸術や観光分野に関する事業PRにも協力する。
業界変える契機に
YOUテレビ(株)が横浜の歴史や文化を紹介するドキュメンタリー番組を制作していることから、もともと両者には交流があった。
これまで環境負荷を軽減した住宅づくりに積極的に取り組んできたナイスは、市との連携により「当社の取組を他社にも広げていくことで、地域貢献にもつながれば」とねらいを語る。
家庭のCO2削減へ
低炭素社会実現を目ざす市は、ナイスとの連携で省エネ住宅普及をさらに推進させたい考えがある。
市内の二酸化炭素排出量の中で、家庭部門の割合は最も高く、排出削減の「優先度は高い」と市担当者は指摘。一方、省エネ住宅の整備にはコストがかかり、「電気料金の節約効果だけでは普及はなかなか進まないのが現実」という。
そこで両者が着目しているのが省エネ住宅の健康への効果だ。「パビリオンなどを通じて省エネ住宅が健康にも良いことをアピールすることで、普及を押し進めていきたい」と市担当者は期待している。
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