〈連載【5】〉川本守彦副会頭に聞く IRと横浜 都心臨海部の起爆剤に
横浜へのカジノを含むIR(統合型リゾート)誘致に賛成する横浜商工会議所の川本守彦副会頭(63)に話を聞いた。
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横浜の人口は今年ピークアウトして超高齢化が進み、今後は市税収でかなりの比重を占める個人市民税の激減が想定される。この状況で横浜の持続的発展を考えた時に観光立国を目指す国策でIRが出てきた。これだけのロケーションを持つ横浜が乗らない手はない。
現在、土日祝日に多くの来浜者がいるが宿泊客は約15%。統合型リゾートとしてMICE機能やエンターテインメント機能などが多面的に盛り込まれることで、東神奈川、横浜駅、みなとみらい21、関内・関外、山下ふ頭といった都心臨海部の起爆剤になる。また、観光拠点として横浜から他都市に出かけていく、アウトバウンドさせたいと考えている。
それだけではなく、周辺地域も消費効果や雇用効果がなければだめだ。横浜市中小企業振興基本条例が制定されたが、地元の中小企業の活用もなされなければいけない。
誘致の機運を醸成
IR=カジノと誤解をされ、周知が足りていないと認識している。会議所として県内経済団体に声がけし、11月6日に「総合型リゾート(IR)横浜推進協議会」を立ち上げた。今後、IRの周知を横浜市と協働で行う。来年1月下旬にはIR関連の産業展がパシフィコ横浜で予定されており、協議会としても参画する。来場者にIRを理解してもらい、誘致の機運を醸成したい。
依存症への心配は理解できるが、日本の規制は厳しい。また、事業者が収益の一部を依存症対策などに取り組むNPO法人に提供し、活動を充実させる等すれば依存症は増えないのではないか。治安に関しては他都市を見る限りは安全で、全く不安を持っていない。
開業当初はカジノの収益がIRの中で大きな比重を占めるだろうが、他都市の事例を見れば30年後には3割程度となり、コンベンションシティのイメージになる。一方、施設が本当に横浜の発展のためになっているか、長期間、客観的に見ていく機関も必要だろう。
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