新型コロナウイルスと生きるwithコロナの時代。高齢者施設では感染を防ぐために徹底した対策をする傍ら、家族などとの面会はまだ中止としている施設もあり、入居者は寂しさを募らせている。
しょうじゅの里小野は、2年前に開所した特別養護老人ホーム。入所介護のほか、数日のショートステイなども行い、現在入所介護は満室で待機者も出ている。
メンタルにも影響
新型コロナウイルスの影響で2月末から施設側からの要請があった場合を除き、面会を制限した。これまで月に一度あった外出レクは中止し、敷地の中を回る程度にとどめた。「動く機会が減ると、介護度は上がる。更に、寂しさがメンタルにも影響を与え、転倒も増えた」と鳥澤清人施設長は話す。
1日〜2日の利用が多かったショートステイだが、頻繁な出入りによる感染が怖いと長く入居させる依頼が多くなった。問い合わせ自体も増え、受け入れられず断ることもあった。
「在宅で介護を行う家族が出かける楽しみなどを制限され、負担が重くなっている」と長山愛香副施設長。同施設は、在宅介護をする家族のケアにも力を入れてきた。
オンラインの難しさ
入居者の家族など支える側にも苦悩があった。制限後に導入されたオンラインでの面会。長らく入居者に会えていなかったため、「顔が見えるだけで嬉しい」と涙を流す場面もあった。一方で、話そうとしても、耳が遠く伝わらなかったりと、使用が難しい部分もあった。毎日面会に来ていた家族が、ただ顔が見たいだけではないと、オンライン面会を拒否することもあったという。
長山副施設長は「面会に来る方は、困っている時に手伝ったり、ただそばにいて寄り添いたいという人も多い」と対面での面会の重要性を語る。
楽しめるアイデア
現在は、外に出ずとも季節を感じられるようハロウィーンに施設内でイベントを行ったり、会えない家族へハガキを書いて出すのをスタッフが手助けしたりと、楽しめるアイデアを考えている。
今後は、体がなまってしまわないよう「生き活き1分ケア体操」と題した運動企画の実施のほか、来月からは対面での面会を可能にする予定。「今できることをしていくしかない」と鳥澤施設長。入居者のため、工夫を凝らす。
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