東高校=馬場=のサステイナブル研究部が化粧品メーカーの(株)ファンケルと協力し、1月17日に発売された洗顔パウダー限定ボトルのデザインを共同開発した。生徒は「SDGsが身近なことで、各々の行動が未来につながるという意味を込めた。多くの人に興味を持ってもらえれば」とした。
東高校サステイナブル研究部は、2018年に同校がユネスコスクールの指定を受け、その核となる生徒を育てるために発足された。現在部員は8人。「地球にちょっといいこと」をモットーに、計量・分析まで行う地域のごみ拾い、発展途上国へ古着を送ることでワクチン供給などにつなげる「古着 de ワクチン」への参加など、様々な活動を行っている。
7月から議論
今回の取り組みは(株)ファンケルが持続可能な開発目標であるSDGsの推進を目的に、実行委員会を設立し展開する「ファンケル神奈川SDGs講座」の一環。
「環境にやさしい100%植物由来のプラスチック容器を採用した化粧品パッケージデザインの共同開発」をテーマに、同社の従業員が講師となり、昨年7月から全8回の講座を開催。生徒自らが、「デザインを通して何を伝えたいか」、「どうやって伝えるか」などを話し合ってきた。
地球につながる
実際の講座では、家族など身近な人を対象にアンケート調査を実施。「SDGsという言葉は知っているが、やっていない」という声が多かったことから「SDGsは楽しいもの」「簡単にできる」「協力し合うこと」「自分に得」などの意味を込めようと、議論を進めた。
完成したパッケージには、生徒がデッサンした掌の上に地球がのったイラストや、身近なことを表すエコバッグ、ジェンダーや多様性を表す手のマークなどが一筆書きで描かれている。一筆書きにすることで、身近なSDGsの活動が地球につながっていることを表しているという。
ターゲットとなる40〜50代に手に取ってもらえるようシンプルなデザインにするなど、自分たちの伝えたいことだけでなく、購入する人の目線も考えたデザイン案を形にした。
学生ならではの発案
パッケージ完成後は、広報の方法なども検討。先行販売会でのプレゼンや記者発表の内容まで生徒自らが考えてきた。
部長の三澤百々花さん(2年)は、「人によって全然意見が違う。みんなの考えをまとめるのが大変だったが、とても勉強になった」と振り返る。平野咲菜さん(2年)は、「商品を通して、SDGsを難しいと思うのではなく、身近なこと、自分のこととして考えてもらえたら嬉しい」と話した。
(株)ファンケルが高校生とともに商品開発をするのは今回が初めて。同社の岩本浩昭さんは、「研究開発していくと、やはり発想が環境によりがち。パッケージにあるジェンダー平等などを表した手のマークなどは、生徒が発案してくれなければ出てこなかった」とし、「高校生の考えた商品をきっかけに、未来を創るSDGsの輪が広がれば」と話した。
商品は、50g税込1320円。数量限定で同社の直営店舗や通信販売で取り扱っている。
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