横浜市は2月7日、2020年に実施した国勢調査の市分の概要を発表し、鶴見区では5年間の人口増加分1万2千人の約3割を外国人が占めていることがわかった。区の外国人人口は全体の4%で15年の前回調査時から1ポイント増加している。
市のまとめによると、鶴見区の人口は29万7437人で、港北(35・8万人)、青葉(31万人)に続いて市内18区中3番目。前回から1万2081人増加した。
10年から15年にかけては1万3178人増えていたことから、伸び率は低下しているものの、市内で1万人以上増加したのは鶴見区と港北区の2区のみ。
今回の結果で5年前に比べて人口が増えたのは12区。金沢、港南、栄、旭、瀬谷、泉の6区で減少している。
市内で最も流入
市内に住む外国人は8万8067人で、20年間でほぼ倍増している。
鶴見区は1万2225人で前回から3465人増え、区全体の人口増加分の約3割に上った。中区に次ぐ市内2番目は変わらずだが、前回時あった2764人の差が483人差まで縮小。今回の増減率は39・5%で、市平均28・9%を10ポイント超上回り、市内で最も流入した区となった。
5カ国で最多
国籍別にみると、統計が出ている12カ国中、フィリピン(1190人)、ベトナム(1058人)、ネパール(725人)、ブラジル(1151人)、ペルー(382人)の5カ国で市内最多。韓国・朝鮮(1384人)が2番目、中国(4733人)が3番目などと続き、幅広い国のコミュニティが集まっていることがわかる。
教育面など要因か
区内を拠点とし、ブラジル人などを中心に外国人支援を行うNPO法人ABCジャパンは、ここ数年の外国人市民増加について、「コロナを差し引いても減っている感じはない」と話す。
同法人が要因とするのは教育面の支援。県立高校の入試や市の国際教室といった支援が充実しているとし、区内では鶴見小学校内に日本語支援拠点があることなどを指摘。「まだ足りない部分はあるが、他県からの流入も含め、家族で住む人たちも多い」とする。
また、工業地帯への労働者増も一因とみられ、「コロナが収まれば、制約で止まっていた人たちも来るので、ますます増えるのではないか」と分析している。
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