区内地域作業所や当事者団体などが集まり、障害児者が暮らしやすい社会を作るために活動してきた「鶴見区障害児者団体連合会」(藤田美智子会長)が3月末で解散し、35年の活動を終了した。ボランティアの人材不足や高齢化が原因で、藤田会長は「やり残していることもあり残念だが、限界だった。支援は今後も必要。どこかが引き継いでくれたら」と語る。
障団連は、1986年に「障害(児)者団体協議会」として発足。それまで各団体が個別に行政に福祉施策の要望を出していたが、一緒に声をあげようということで15団体が参加。区内全体で障害者団体が協力し、ボランティアが運営を務める連合会を結成するのは市内でも例がないことだった。「当時はネットもなく、私を含め障害児者の子どもを持つ保護者が情報を集めるのも大変だった。また、地域の方にも障害への理解を深めてもらいたいという思いで初代会長らが立ち上げました」と藤田会長は語る。
それから35年が経ち、現在の参加団体は37まで増えた。活動は行政への要望だけに留まらず、障害児者と区民が交流する「ふれあい運動会」やバザー、ピクニックなど、毎年多数のイベントも開催。その中でも特に保護者から喜ばれたのが30年以上に渡って区内で開催してきた成人式。横浜市でも障害者のための式を港北区の施設で開いているが、距離や障害の特性から難しいケースもあり、「地元で小さく開いてくれるのがありがたいという声を毎年いただいた」と藤田会長。この2年間は新型コロナの影響でイベントはほぼ中止。「最後に成人式だけでもしてあげたかったけれど」と残念そうに話す。
今回の解散を決めたのは昨年8月。この10年ほど後継者探しに奔走してきたが、どうしても見つからなかった。藤田会長は「解散は残念だが、要望については今後は施設などが上げてくれると思う。でも、イベントの実施など、どこかが継続してくれることを切に願います」と語った。
![]() 思い出を語る藤田さん
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