神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鶴見区版 公開:2022年6月30日 エリアトップへ

(一社)保育の寺子屋藤實さん 災害時の子ども守る一冊 元消防職員 ハンドブック作成

社会

公開:2022年6月30日

  • LINE
  • hatena
保育防災ハンドブックを作った藤實さん
保育防災ハンドブックを作った藤實さん

 (一社)保育の寺子屋=鶴見中央=の藤實智子代表理事がクラウドファンディングで作成した保育士のための「保育防災ハンドブック」がこのほど完成し、6月20日から希望者への無料配付が始まった。保育園の園長でもある藤實さんが自身の経験などをもとに作った一冊。「防災について考えるきっかけになれば」と話す。

 防災ハンドブックはA6サイズで24ページ。保育士が携帯できるよう地震、火災発生時の初動や応急手当の方法、消火器の使い方などがコンパクトにまとめられているほか、避難ルートや備蓄品リストなど、園によって異なる状況を書き込める仕様になっている。

 防災マニュアルはどの園にもあるが、情報量が多く、藤實さんには「本当に災害が起きた時に活用できるのか」という思いがあった。「命を守るための対応を必要最低限、シンプルにまとめた。小さくて薄いので常に持ち歩いてほしい」とこだわりを語る。

経験活かして

 藤實さんは、都内の消防署で勤務後、保育士の資格を取り、様々な園を経験。現在は同法人の運営するつるみ共育保育園の園長を務める。

 消防署勤務時代は保育園などを回って防災を教える側だったが、保育士になってみると、一般的な防災の知識のほかに、保育園ならではの必要な知識があると感じた。

 保育士の声を聞こうと2年ほど前からオンライン保育防災の講座を開始。WEB上でアンケートを取ったところ、園外保育中の災害対応や、延長保育など職員が少ない状況での対応が不安という回答が多数あった。

 「保育士たちの役に立つ防災ハンドブックを作りたい」。そう考えた藤實さんは、昨年11月からクラウドファンディングを開始。保育士のほか、行政関係者らなど様々な支援を受け、目標としていた50万円を達成し、5千部を発行した。

随所にこだわり

 ハンドブックは随所にこだわりが。地震発生時の対応一つとっても、延長保育時間帯や通勤時間帯など細かく分かれる。他にも、アレルギーなど配慮が必要な子どもの情報を書き込めるページや、災害用伝言ダイヤルの使い方、家族の連絡先を書くことを想定した欄も。藤實さんは「保育士は園の方針などで自分のスマホを常備していない人も多い。非常時、公衆電話などからでも家族に連絡できるように」と思いを語る。

すでに申込300件

 すでに申込が全国から300件ほど来ているといい、藤實さんは「どの保育士もある程度の知識を持つ必要があると思う。全国の保育士に広めたい」と意欲を見せた。

 申込を受付中。1冊までは送料無料(2冊目以降は送料負担)。つるみ共育保育園=鶴見区鶴見中央5の1の3=まで来園すれば無料で配布。5千部を超えた場合は、増産も検討するとし、その場合は有料になる予定。申込・詳細は、同法人のホームページ【URL】https://www.hotteraco.com/

自分の手で書き込める保育防災ハンドブック
自分の手で書き込める保育防災ハンドブック

鶴見区版のトップニュース最新6

創立100周年で式典

鶴見大学附属中学校・高等学校

創立100周年で式典

更なる飛躍へ建学の精神継ぐ

11月21日

新制服を地元学生に依頼

東宝タクシー

新制服を地元学生に依頼

服飾専門学校のYFDが協力

11月21日

絵本大会で全国5位入賞

新鶴見小5年松山さん

絵本大会で全国5位入賞

犬を飼える家の夢を作品に

11月14日

不審な訪問が増加

不審な訪問が増加

市水道局が注意喚起

11月14日

学園祭で商店街をPR

横浜商科大学つるみキャンパス

学園祭で商店街をPR

学生が生麦の商店主らと協力

11月7日

DXで搬送時間を短縮へ

市消防局

DXで搬送時間を短縮へ

実証事業で早期整備めざす

11月7日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 7月14日0:00更新

  • 7月7日0:00更新

  • 4月7日0:00更新

鶴見区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

鶴見区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook