現在公開中の映画『百花』で原作・監督・脚本を手掛けた川村元気さん(43)=横浜市出身=が9月24日、スペインで行われた「サンセバスチャン国際映画祭」の授賞式で、日本人初となる最優秀監督賞を受賞した。配給元の東宝によると、初監督としての受賞は極めて異例だという。
川村さんは、『告白』『悪人』『君の名は。』などの映画製作のほか、作家としても活躍。今回監督賞を受賞した『百花』は、祖母が認知症になった実体験を基に描いた著書を自ら脚本化し、初めて長編映画の監督を務めた。母が記憶を失っていくなかで、その秘密を知ることになる息子の物語で、原田美枝子さんと菅田将暉さんが母、息子役を演じている。
川村さんは本紙の取材に対し「初監督作品がコンペに入っただけでも驚きでしたが、まさか賞までいただけるとは。監督賞ではあるけれど、日本の優秀な俳優たちの評価でもあると思っています」とコメント。一方、過去にヒッチコック、ポンジュノ、ダニーボイルなど名だたる巨匠たちが受賞してきた賞ということで「荷が重いな、というのが正直なところです」と笑顔を見せた。
また監督としての今後は「元々そんなに器用なタイプではないので、これからも自分で小説を書いて、自分で映画にするというスタイルになると思います」と話した。
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