横浜市訪問介護連絡協議会の代表で、介護業界の人材不足の改善などに努めている 正木 光一さん 市内在勤 58歳
働く環境 守り続ける
○…介護事業に携わる人々の労働環境を整えようと、昨年4月から舵取り役を担っている。協議会の総会が4年ぶりに対面で行われ、介護業界が抱える人材不足などの課題について共有した。母親が約3年前から訪問介護・医療を受けている。「介護サービスを受けられないと、家族の負担が増えて生活の質が下がる。若者が介護職に魅力を感じられる仕組みが確立されるよう、行政などに呼び掛けていきたい」と思いが熱い。
○…横須賀市出身。神奈川大学卒業後は外資系生命保険会社などで営業畑を歩み、50歳で介護事業を基盤とし、不動産、保険事業も行う会社を立ち上げた。認知症を患った知人の苦労を目の当たりにしたことが起業した一つのきっかけになったという。介護資金を捻出するために自宅の売却などを考える顧客の力になろうと、不動産事業などを展開するが、「家族」と位置付ける社員の生活を考えての多角経営でもある。「会社として利益を上げ、社員が好きな仕事を安心して続けられる環境を守りたい」と責任感をにじませる。
○…大学時代の思い出が詰まった横浜に愛着を持ち、市内2カ所にオフィスを構える。地域との関わり合いを大切にしようと、所属するロータリークラブではこども食堂の支援などに携わる。「未来を担う子どもたちの成長を見届けたい」と話し、会場設営なども積極的に手伝う。
○…介護福祉士や宅地建物取引士の資格を起業後に取得した。会社経営と資格勉強の両立は楽ではなかったが、会社員の時に上司から掛けられた「逆境は人を成長させる」という言葉が背中を押した。努力をしないといけない環境に身を置くことを今も意識しているといい、介護業界を盛り上げるべく突き進む。
|
|
|
|
|
|