鶴見区を拠点に外国人コミュニティの支援活動を行うNPO法人ABCジャパン(安富祖美智江理事長)が、独立行政法人国際交流基金の今年度の「地球市民賞」を受賞した。神奈川県内の団体が受賞するのは5年ぶり。1月18日には県庁で授賞伝達式が行われた。
同賞は、全国で地域に根ざした先導的な国際文化交流活動を行っている団体を顕彰するもの。39回目となる今回は、同団体を含め全国で3団体が受賞した。
ABCジャパンは、日系ブラジル人が中心となって2000年に設立。沖縄系南米人の多い鶴見区で仕事や子育て、生活する中で直面した困難や問題点を解消したいという思いで活動してきた。当初は南米出身者への支援が主だったが、現在では外国人全般を対象とし、活動の幅を広げている。
同団体の設立から携わり、16年から理事長を務める安富祖さんはブラジル出身の日系2世。同団体での活動が認められて18年にはブラジル国家勲章、19年には外務大臣表彰も受けた。
当事者自らの活動を評価
同団体が特に力を入れているのが、子どもの教育保障。日本語教育が必要な子どもや学校に馴染めない子どもへの学習支援のほか、進学相談も行っている。また、大人向けに資格取得による自立支援や、年金・介護などの解説ビデオ作成も行うほか、コミュニティづくりとして様々なイベントも開いている。
今回の受賞は様々な活動に加え、「在住外国人自らが地域で積極的に活動する取組みが『日本人が外国人を支援する』という従来の関係性を超えるもの」と評価され、他地域のモデルとなることを期待された。安富祖さんは「素晴らしい賞をいただいた。今後も活動を続け、外国につながる子どもへの教育支援の重要性を伝えていきたい」と笑顔で語った。
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