意見広告・議会報告
子どもの自殺者数が過去最悪に 市政報告vol.18 子どもの命を守る。決して手を離さない 横浜市会議員 山田かずまさ
昨年1年間に全国で自殺した子どもの数が過去最多の527人となりました。横浜市内でも5人の子どもたちが自ら命を絶っています。
子どもの数が減り、かつ、大人も含めた自殺者数全体は過去最小であったことを考えれば、これが緊急事態であることは間違いありません。行政・政治だけでなく、我々大人全体が子どもたちが発するSOSにしっかりと耳を傾け、「できることは全部やる」姿勢で取り組んでいく必要があります。
議会では、行政の縦割り(自殺対策は健康福祉局、子ども対策はこども青少年局、学校は教育委員会)の中で、見過ごされがちなこの問題を真正面から認識し、各局を横断する「横浜総がかり」での取り組みを、市長以下当局に求めています。
子どもは静かに溺れる
皆さんは「子どもは静かに溺れる」という言葉をご存知でしょうか。水の事故で子どもが叫び声や水しぶきを上げず、気がつくと静かに溺れてしまうことへの警句です。吉田秋生氏の作品「詩歌川百景」にこれを表現した一節があります。
「堰があっても、大人がいても、本当に切羽詰まった子どもを救うのは容易じゃないんだ。子どもは一生懸命頑張る。深場や流れにはまっても一人でなんとかしようとする。そして力尽きるとあっという間に沈んでしまう。」
これは、水の事故の現場だけではありません。子どもの虐待やいじめの現場。ヤングケアラーや子どもの貧困。社会の中で困難な状況にある子どもたちは、声を上げることもできずに、必死に頑張っています。でも、ある時、自分の力ではどうにもならない状況の中で静かに、とても静かに傷つき「夢や目標」、時には「人生」を諦め、最後には命さえ失うこともあります。
そう、「子どもは静かに溺れる」のです。
私は、そういった子どもたちの声なき声を、なんとか聴きとってあげたい。溺れる前に必ず引っ張り上げてあげたい。そんな思いで日々、市政に取り組んでいます。
今夏は、横浜の舵取りを決める横浜市長選が予定されています。耳触りの良いばら撒きではなく、目の前の小さな命に向き合う市政が選択されることを願っています。
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