第48回神奈川県看護賞の受賞者10人がこのほど決定し、区内では済生会横浜市東部病院=下末吉=の副院長兼看護部長・熊谷雅美さん(54)が受賞した。あす5月17日、黒岩祐治県知事から看護章が贈られる。
県看護賞は、県内の保健師、助産師、看護師などを対象として、顕著な業績や功労を称えるもの。県民の看護に対する理解促進も目的とし、1966年から開始されている。
熊谷さんは、看護職に就いて30年以上。1981年、済生会神奈川県病院に入職後、91年に公務員に転身。県立看護専門学校などの専門教員として看護教育にも尽力してきた。県職員時代には、厚労省の新人看護職の臨床研修の義務化という制度づくりにも参加。今も継続して関わっている。
「東部病院の医療ビジョンに賛同した」と、03年に退庁。開設準備から携わり、現在に至る。
個人でなくみんなで
「21世紀に一からの病院づくりに関われたことは財産」と語る熊谷さん。
開院当初は、鶴見駅からタクシーに乗車した際、病院名を聞き返され、知らない顔をされたこともあった。「地域に根をおろすのは並大抵じゃない」という思いがある分、受賞を「病院が認めてもらえた気がする」と喜ぶ。
熊谷さんは「今回、歴史ある病院の方々の中で、6年という若い東部病院の一人として選ばれたことが本当にうれしい。個人ではなく、みんなでもらった賞」と笑顔。「色々な場面でたくさんの人が助けてくれたおかげ」と感謝もしていた。
医療の質向上へ
同院職員の一人は、「人材確保のために全国へ病院をアピールしに行ったりと、看護師の教育などは一任できるほど信頼が厚い」と熊谷さんの仕事ぶりを話す。
今後について熊谷さんは、「医療は人。その質も人が重要になる。地域の皆さんに、『東部病院に行けば大丈夫』と言われるくらい医療のクオリティを上げていきたい。地域のニーズに応えていければ」と決意を語っていた。
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