鶴見や川崎を中心に、不要となった文房具をベトナムの孤児院などに届け続ける大学生たちがいる。2013年の設立以来、区内老舗文房具店の(株)マルハチら協力のもと、活動しているのは、国際ボランティア団体のGooodwills(グッドウィル)だ。学生らは、5月20日、県立三ツ池公園で開かれる区民祭りの一つ、「三ツ池フェスティバル」の中で文房具の回収を行う。
貧困の打破へ
グッドウィルは、区内出身で当時大学生だった舩田祥雅さんが、出身の県立川崎高校の後輩らと立ち上げた団体。休止期間もあったが、後輩で前代表を務めた清澤星馬さんらが意志を継ぎ、2015年からはベトナムに絞った形で活動を継続。同年12月にはベトナムのクエフーン孤児院を訪れ、集めた文房具などを手渡すなど、現地の子どもたちと交流した。
「文房具は取り合いになっていた。足りていないと感じた」と振り返る清澤さん。3歳〜18歳、50人以上はいたという孤児院。孤児院育ちは就職もうまくできず、貧困のサイクルが存在することを聞いた。教育が子どもを救う手立ての一つになる――現地に行き、思いは強くなったと語る。
鶴見で活動継続
設立当初からの縁で、マルハチのある鶴見銀座商店街のイベントには毎月出店する。現メンバーは主に拓殖大学の学生で鶴見に縁はない。だが、これまで助けられた土地。現代表の平良菜摘さんは「活動の場を提供してもらえるのはありがたい。文房具をわざわざ取りに戻って持ってきてくれる人もいる」と感謝する。
渡航は自費のため、簡単に現地に行くことはできない。他団体とも交流しながら集めた文房具を届けるが、マルハチに借りている倉庫などに送りきれない文房具もある。それでも、手にするのが銃ではなく、ペンになるように、そんな思いで活動する。
三ツ池フェスティバルでは、乾いて使えなくなるボールペンなどインク入りの文房具以外を集める。
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