横浜市所管の指定管理施設のうち231施設が、昨年の緊急事態宣言による休館等に伴い減収に陥っている。市では昨年12月の補正予算でその大半の施設に事業費の一部補助を決定。そんな中2度目の緊急事態宣言が発令され先行きがまた不透明になってきている。
横浜市は市民サービスの向上を目的に民間事業者を含む企業・団体に公共施設の管理運営をゆだねている。市の指定管理施設は今年1月時点で945カ所ある。
昨年12月の補正予算では同年4〜5月の緊急事態宣言時に減収が生じた231施設のうち、額の大きい220施設に補助を決定。対象となったのはスポーツセンターや公会堂のほか、園内施設を含む公園、地域療育センターなど市民に密着したものばかりだ。合計の補正予算額は約11億8千万円。補助費は施設の規模や過去の売上実績から算出されることからそれぞれ異なる。
運営厳しく
宣言解除後の6月以降も多くの施設で厳しい状況が続いている。
泉区の区民文化センター・テアトルフォンテでは収入源となる月間の貸館稼働率が20〜60%ほどに。例年だと区民文化祭などで需要が高まる11月のギャラリー貸室利用はゼロだった。
心身の発達の遅れや障害のある乳幼児・児童の療育相談・診療・指導等を行う戸塚地域療育センターでは、8月まで未就学児の通園回数を減らす対応を取ったため、通園利用料が減収になっている。
対象拡大へ
こうした情勢を踏まえ、市では昨年6月から今年3月までの減収分も補助対象とする方針を固めた。市会の2月定例会で審議される補正予算案に盛り込まれる見通しだ。そんな中、2度目の緊急事態宣言が発令され、各施設への影響はまたも不透明だ。
指定管理制度を所管する政策局共創推進課では「今回の宣言の影響がどこまで及ぶかはまだ分からないが、何かしらの形で現状を踏まえた支援が行われることになると思う」としている。
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