済生会横浜市東部病院看護部の寺島明奈さんがこのほど、第28回日本腹膜透析医学会学術集会・総会で発表した取組みが優秀賞を受賞した。
寺島さんが発表したのは「腹膜透析患者に対する退院後訪問のオンライン化に向けた取り組み」。腹膜透析は、お腹の中に透析液を入れて行う透析療法。通院せずに自宅でも透析をできるのが利点だが、自分で管理する必要があるため、同院ではこれまで退院後に1カ月間の訪問看護を行ってきた。
しかし、コロナ禍で自宅訪問ができなくなった状況で、寺島さんは看護師長の長嶋みゆきさんらと相談。患者の不安を取り除くために、オンラインで相談や腹膜透析を指導できる体制を整えた。2021年冬から始め、これまで16人の訪問を(診療報酬が算定できないため)ボランティアで実施。「透析の患者さんは高齢の方も多く、スマートフォンなどの操作に不安を持つ方も最初は多かった」と寺島さん。「でも、『話を聞けて良かった。安心した』という言葉を頂けたり、やって良かったなと思います」と笑顔で語る。
国内の透析患者のうち、腹膜透析を選択するのはまだ全体の3%ほど。寺島さんは「通院の手間も減る腹膜透析がもっと普及すれば希望する患者さんも多いはず。今回の受賞が、腹膜透析が全国で広がるきっかけになれば」と話した。
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