いまだ全国で被害の絶えない特殊詐欺。鶴見区内では件数は減少傾向にあるが、昨年も被害額は1億5千万円を超える。その現状や特徴、身を守る方法について鶴見警察署の中西実署長に話を聞いた。
--今年の鶴見区内での特殊詐欺の被害状況を教えて下さい。
「被害件数は4月末までで22件、被害額は約4600万円。前年同時期と比べると件数は減少していますが、まだまだ多いのが現状です。種類別では警察官などを装ってキャッシュカードを騙し取ろうとする『預貯金詐欺』が最も多い。次に多いのがオレオレ詐欺。昨年も鶴見区内ではオレオレ詐欺の被害が最も多く、引き続き注意が必要です」
--詐欺の手口の特徴は?
「今ではどのコンビニにも設置されている、無人ATMを利用したものが多いです。『医療費の払い戻しがある』などうその話を持ち掛ける還付金詐欺は、携帯電話に連絡が来て、通話したままATMに誘導し、犯人の口座にお金を振り込ませるなどの事例があります」
--このような現状で深刻だと考えていることは。
「ご自宅に現金を保管する、いわゆる『タンス預金』をしている方が多いことを危惧しています。すぐに使えて便利ですが、安全面を考えるとできるだけ金融機関に預けるべきです」
--特殊詐欺から身を守るためには?
「詐欺の手口は多くの方がご存じだとは思いますが、『自分は大丈夫』と心の底では思っている方が多いのではないでしょうか。他人事にせず、自分の身に起こるかもしれないと構えておくことが大切です」
--最後に区民へメッセージをお願いします。
「詐欺の手口などを地域で共有し、備えることが大切です。誰にも相談できない時は警察を頼ってください。皆さまが安心して過ごせる鶴見区となるよう、全署一丸で今後も取り組んでまいります」
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