11月に港北区に移転オープンする(公財)神奈川県動物愛護協会の会長を務める 山田 佐代子さん 港北区在勤 65歳
動物の命と尊厳守りたい
○…犬・猫等の保護譲渡活動や診察、治療を続けて66年の歴史がある協会の会長を務めて24年。施設を11月22日に移転する。「わんわんにゃんにゃんの日で覚えやすいでしょ」とにっこり。県からの移転要請を受けてから2年半、移転先の選定や資金繰りに奔走してきた。多くの寄付を受け、ようやく新たな門出の日を迎えられる。「ご利用者の希望に沿い、今の施設から近い場所に作れて良かった。皆様のご支援に感謝します」
○…都内で生まれ、小3以降は町田市で暮らす。生まれる前から家には犬がいた。「身重の母が拾ってきた雑種犬」。自身も野良猫や犬を何匹も保護してきては、家で飼ったり、里親探しをしたり。「今と同じことを小学生でやっていました」と微笑む。そこには母からの「何にでも心がある」という教え。命を無下にしてはいけないことが心に根付いていた。
○…父が1期生だったという東海大学に、付属高校から通う。「隣のクラスには原くん(元巨人・原辰徳氏)がいたわ」と懐かしむ。生き物好きだったが、当時は生物学部がなく、”一番近い”海洋学部へ進んだ。就職先は観賞魚の卸売問屋。ちょうど犬や猫の卸売りが始まった時代で、ペット問題を目の当たりにした。アメリカで動物実験反対運動に触れ、帰国後に地域の動物愛護団体の立ち上げに携わった。バン(車)を走らせ、動物の現状を知らせる日本一周のパネルキャラバンをしたこともある。
○…「学校教育に、動物のことを入れてほしい」というのが今の願い。依頼があれば出前授業を行っている。「小学校の時に、年に1度でも動物との接し方を学ぶと、全然違う。命の大切さを学べる」と力を込める。動物愛護の裾野を広げていくのも役割と考える。
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