「第2回小学生がえらぶ!”こどもの本”総選挙」のランキングで、横浜市出身の廣嶋玲子さん(39)の『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(偕成社)が4位に入選した。
こどもの本総選挙は、全国の小学生が「今まで読んだなかで1番好きな本」を投票する企画で、今回は約25万人が投票。上位5冊を事典や絵本が占めるなか、小学生向けの読み物としては唯一のランクインとなった。
前回の9位から順位を上げ、廣嶋さんは「4位と聞いてすごくびっくりしましたが、本当にうれしい」と入選を喜ぶ。同シリーズは13年から執筆を開始し、現在13巻まで刊行中。近日公開予定の「東映まんがまつり2020」で初のアニメ映画化も決まっている。
『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』は、幸運な人だけがたどりつける、駄菓子屋「銭天堂」を舞台にした物語。女主人の紅(べに)子はその人の悩みに合った不思議な駄菓子を売るが、使い方を間違えると思わぬ副作用を引き起こす。「幸運になるか不幸になるかはその人次第」という毒っ気のある物語に魅了され、子どもや孫と一緒に読む大人の間でも人気が広がっているという。「銭天堂を読んで苦手だった本が好きになったと言ってもらえるのもうれしい」と廣嶋さん。
横浜市大国際文化学部出身で、2006年に『水妖の森』で第4回ジュニア冒険小説大賞を受賞し作家デビュー。作品に『十年屋』シリーズや『鬼遊び』シリーズ、新作『おっちょこ魔女先生 保健室は魔法がいっぱい!』などがある。
『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』の公式ホームページでは、1巻と2巻を無料で公開している。【URL】https://www.kaiseisha.co.jp/special/zenitendo/
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