地域で環境保全や美化活動に取り組み、顕著な功績を残した団体・個人を毎年6月の環境月間に合わせて表彰する環境大臣表彰で、区内から幸ケ谷小学校(地域環境保全功労者)と片倉町大丸町内会(地域環境美化功労者)が選ばれた。
地元の海、学んで発信
沿岸部に位置する幸ケ谷小学校では、6年前から総合的な学習の時間を活用して、幸ケ谷の川や海に関わる生き物、環境とのつながりをテーマにした授業を4年生を中心に実施している。
学習の成果は横浜赤レンガ倉庫で毎年10月に開催されている「東京湾大感謝祭」で発表するなど、身近な環境への理解を深めるだけでなく、情報発信にまでつなげている点が評価され、一昨年度の「横浜環境活動賞」に続いて地域環境保全功労者に選出された。
同校では、4年生で都市部の幸ケ谷にも多くの動植物が生息していることを学び、5年生になると世界的に関心が高まっているマイクロプラスチックや海洋ごみなどの環境問題についても知識を深めているという。水辺の環境美化などに取り組む「ハマの海を想う会」と高島水際線公園でのごみ拾いや生き物観察を行うなど、地域と協力しながら身近な環境保全活動も実践。同校の教員は「子どもたちが継続して取り組んできた活動の素晴らしさを認めてもらいうれしい」と話した。
地域ぐるみで公園清掃
片倉町大丸町内会では、地域の顔ともいえる片倉町公園の清掃などを40年以上にわたって続けている。長年の活動が周辺地域の手本になると評価され、地域環境美化功労者に選ばれた。
毎月3回ほど、町内会の19ブロックが輪番で清掃を実施。朝8時30分から園内のごみ拾いなどに精を出す。新たに引っ越してきた住民も参加することで、清掃活動が地域交流にも一役買っているという。松島宗会長は「夏休みなどには子どもを連れて参加してくれる家庭もあり、日ごろ自分たちが遊んでいる公園の美化に関心を持ってもらうきっかけにもなっています」という。
同会では、市の職員が地域に出向いてごみの分別をレクチャーする研修も積極的に利用しており、環境に配慮したごみ出しや収集場所の美化にも力を入れる。「まちなかの汚れをそのまま放置しておけば、景観を損なうだけでなく犯罪の温床になる可能性もある。一人一人が美化意識を持つことで、より良い地域づくりに取り組んでいきたい」と松島会長は話している。
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