「ピティナ・ピアノコンペティション」の最難関ソロ部門・特級でグランプリを受賞した 尾城 杏奈さん 栄区在住 23歳
感謝の心、音色にのせて
◯…幼稚園年長から出場してきた国内最大級のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」の中で憧れの部門だった”特級”。最難関ソロと評されるこの部門には過去4回出場しており、度重なる挑戦の末に手にしたグランプリの栄冠に喜びもひとしおだ。交響楽団と演奏する最終審査では、学生時代に培ってきたアンサンブル経験を生かし、オーケストラの響きを聞く姿勢を大切にすることで音の調和を心掛けた。「結果を聞いた時は驚いた」と謙虚に語る。
◯…ピアノを嗜む母の影響で、4歳から教室で習い始めた。見る見るうちに才能を開花させ、小学生で東京大会1位、中学生では全国大会1位に輝くほどの腕前に。中学から音楽コースを選択し、北鎌倉女子学園中学校に進学。その後も東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、同大に進みピアノ一筋の人生を歩んできた。「小さい頃から人前で演奏するのが楽しくて仕方なかった。辞めようと思ったことは一度もなかったです」
◯…生後間もない頃から居住する栄区の思い出といえば、笠間小学校に通っていた時代の記憶が蘇る。同校は当時音楽活動に熱心で、毎年音楽会は鎌倉芸術館大ホールを借りて開催していた。ピアノ伴奏や、アコーディオンなどの様々な楽器を用いてクラスメートと合奏することに「音楽の楽しさを感じましたね」と懐かしむ。
◯…現在は東京藝術大学大学院の1年生。オンライン授業で大半を自宅で過ごしているため、部屋のDIYに夢中。壁や戸をペンキで塗ったり、床にタイルを敷いたりと気分転換を楽しむ。信条は「感謝を忘れない」。「ピアノの先生、家族、友人たち。支えてくれる皆に感謝を込めて、これからも演奏したい」
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