横浜開港期に築造された砲台「神奈川台場」を保存・継承していこうと取り組む市民団体が10月20日、台場の遺跡指定を求める署名1330筆を横浜市に提出した。
市は台場の遺構が地中に眠る一帯で3棟の高層マンション建設などの再開発計画を進めており、遺構の想定位置を避けた形で整備を行うとしている。しかし、「神奈川区にある台場保存会」の下村誠子会長は「台場を破壊してしまうことになるかもしれない。マンション計画は見直すべきだ」と強調する。
神奈川台場は開港翌年の万延元(1860)年、諸外国の船舶に対する防衛のために築かれた砲台。勝海舟の設計により、伊予松山藩がわずか1年で神奈川宿の沖合に築造した。
神奈川台場はほぼそのままの形で地中に現存しているとされ、同会では「横浜開港の歴史を後世に伝える遺跡として保存するべき」と訴えている。下村会長は「復元には多額の費用が掛かるかもしれないが、観光名所となる可能性を秘めている貴重な遺産。神奈川区民だけでなく、横浜市民や神奈川県民にとっても価値のある神奈川台場を遺跡指定し、多くの人に存在を知ってもらいたい」と話している。
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