現在猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症が、横浜港停泊のクルーズ船内で確認された当初から、陽性者の搬送を請け負ってきた民間救急業者が神奈川区内にある。この陽性者搬送に名乗りを上げたのが、東神奈川にある「神奈川民間救急サービス」(星崎清美代表)だ。
鳴りやまぬ電話に追われ
昨年2月5日、同社は県の要請を受けて大黒ふ頭に仲間の民間救急業者とともに搬送に備え待機していた。状況の詳細が判然としない中、翌日からは星崎代表自ら現地に赴いて社員と待機を続けた。陽性者の宿泊施設への搬送手筈が整った4月からは、コロナ患者の搬送に追われる日々が始まった。
次第に市中感染が広まると、搬送数は爆発的に増加。24時間ひっきりなしに電話が鳴り、多い時で一日100人弱を宿泊施設や病院に搬送した。
「災害級の感染症」
同社はこれまでも新型インフルエンザや結核など感染症搬送を行ってきた実績があるが、星崎代表は「今回のような災害級の状態は初めて」と事態の深刻さを話す。
搬送には常に感染リスクが付きまとうが、一人でも多く救いたいとの思いから万全の防護体制で日々任務にあたる。「訴えたいのは陽性や濃厚接触の疑いがある人は外出しないでほしいということ。これ以上感染者を増やしたくない」と、星崎代表は力強く述べた。
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