■おすすめの本は・・・
『江戸の献立』
著者:福田浩、松下幸子、松井今朝子 出版社:新潮社 発行:2013年
■こんなお話です
数年前に話題になりましたNHKドラマ『みをつくし料理帖』で、江戸の食に興味を持たれた方も多いのではないのでしょうか。日本料理の多くは江戸時代に完成されたといわれています。今回は、料理家、食文化研究家、作家がタッグを組んで当時の料理をビジュアルに再現した『江戸の献立』をご紹介します。
再現されているのは、鰹節商「にんべん」創業家に伝わる正月料理をはじめ、水戸黄門、曲亭馬琴、『元禄御畳奉行の日記』のモデルになった朝日文左衛門などが味わった12の献立です。どの料理も彩り鮮やかで、素材の味を大切にした調理がされています。一見、単純に見えて、実は多くの手間がかかっていることに驚かされます。実家が京都で日本料理店を営んでいたという作家の松井今朝子さんのエッセーも実に味わい深いです。江戸時代の料理を通じて、現代の食のあり方を問いかける本でもあります。
■おすすめの理由は・・・
醤油が普及する以前には調味料として「煎酒」なるものが使われていたなど目からうろこの発見が多い本です。時代小説ファンにもおすすめです。
《協力:神奈川図書館》
横浜市神奈川区立町20-1/【電話】045・434・4339
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