新型コロナウイルスの軽症・無症状患者を受け入れてきた旧横浜市立市民病院=保土ケ谷区=の宿泊療養施設が廃止された。設備の点検・改修調査のために3月25日から患者の受け入れを停止していたが、老朽化に伴い再開は困難と判断。引き続き市内のホテルを活用した宿泊療養施設を県と共同運用するなどして、軽症患者の受け入れを継続する。
旧病院内の宿泊療養施設は、昨年5月の新病院=三ツ沢西町=移転に伴い解体予定だった施設を活用し、新型コロナウイルス感染症対策に向けた「神奈川モデル」の一環として5月3日から軽症・無症状患者の受け入れを開始。西病棟の2〜5階を宿泊用に使い、200室を用意していた。
しかし病棟は築30年が経過しており、老朽化した配管やボイラーなどにトラブルが相次ぐ中での運営を余儀なくされていたという。市は設備点検と改修調査を行うとして、新たな患者の受け入れを3月25日から一時停止していた。
調査の結果、宿泊療養施設として安全に再開するには全面的な設備改修が必要で、概算工事費に約20億円、設計から完成までには約3年かかることが判明。再開を諦めて廃止を決めた。
市健康福祉局によると、宿泊療養施設は約11カ月間の開設期間中に848人が利用したという。引き続き「横浜伊勢佐木町ワシントンホテル」を活用した宿泊療養施設を県と共同運用するほか、「アパホテル横浜関内」「新横浜国際ホテル」の3カ所で計1056室を確保する。
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