■おすすめの本は・・・
『旅のつばくろ』
著者:沢木耕太郎 出版社:新潮社 発行:2020年
■こんなお話です
「つばくろ」とは、「つばくらめ(燕の古語)」から転じた言葉でつばめを意味します。
沢木耕太郎は、『深夜特急』で知られる通り、外国への旅を繰り返してきた人ですが、日本国内への旅はほとんどしてきませんでした。JR東日本の情報誌への連載がきっかけで、北を旅することにした著者は、人生最初の旅である16歳の東北1周一人旅の際一晩を過ごした、駅の待合室のベンチと再会します。この時の経験が、人生において旅を続ける上での考え方を決定づけたと、50数年後に同じ場所を訪れ再確認するのです。数年間の北への旅は、16歳の旅を確かめ直す旅になり、日本を旅することの驚きと出会う旅になりました。
著者の旅はまだ続いていますが、この『旅のつばくろ』では、掲載された中から41編が選ばれ、一冊となっています。
■おすすめの理由は・・・
これまで手掛けた多くの旅行記やルポルタージュ、小説の風景が、この北の旅にも顔をのぞかせています。沢木耕太郎のほかの作品にも興味がわきます。
《協力:神奈川図書館》
横浜市神奈川区立町20-1/【電話】045・434・4339
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