白幡小学校で11月26日、バーチャルリアリティー(VR)技術を使った修学旅行の体験プログラムが行われた。新型コロナウイルスの影響で京都奈良を訪問できなかった6年生児童は、スマートフォンに映し出された360度映像でつかの間の小旅行を満喫した。
バーチャル修学旅行は、旅行会社のJTBが提供しているプログラム。コロナ禍以降、多くの学校で中止や行き先の変更を余儀なくされた修学旅行を児童生徒に疑似体験してもらおうと、全国各地で実施している。
体育館に集まった児童は、JTB社員の説明に従って京都奈良へ「出発」。360度のVR映像を映し出したスマートフォンを簡易ゴーグルでのぞき込み、奈良公園や東大寺の大仏、京都の伏見稲荷大社、清水寺などの観光名所を巡った。大仏の手のひらに乗ったり清水の舞台から飛び降りたりとVRならではの演出もあり、児童は「わあ」「すごい」と声を上げながら映像にのめり込んだ。
児童の一人は「清水の舞台から飛び降りる映像が楽しかった」といい、舞台から飛び降りることで願いが成就するという故事にちなんで「中学受験に合格しますようにと祈った」と笑顔で振り返った。
同校では今年度、コロナ禍を理由に京都奈良への修学旅行を諦め、今年5月に箱根への日帰り旅行を実施した。6年生の学年主任の久保海青教諭は、「本来の修学旅行が行えなかった代わりに、今までになかった体験を味わってもらいたかった」と話す。
同社のバーチャル修学旅行には「日光編」などもあり、提供を開始した昨年10月以降全国100校以上で実施しているという。プログラムに携わる平尾篤之さんは「コロナによって修学旅行に行けなかった子どもたちのためにという思いで開発した。体験が小学校生活の思い出になれば」と語った。
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