東京パラリンピックの5人制サッカー(ブラインドサッカー)に日本代表として出場した田中章仁選手(43)が9日、神奈川小学校で児童との交流授業を行った。
市とNTTが取り組む共生社会の実現に向けた事業の一環。同校は横浜市が選定した五輪・パラリンピック教育推進校として関連教育に取り組んでおり、昨年9月にも田中選手が来校していた。
田中選手は、参加した6年1組の児童に向けて開催国枠として日本が初出場したパラリンピックを5位で終えたことを報告。「トレーニングの成果を全部出すことができた。優勝を目指していたので悔しさもあるが、後悔はありません。パリ大会にも出場できるよう練習を続けたい」と話すと、児童から拍手が起こった。
児童は田中選手の指導でブラインドサッカーを体験し、アイマスクをしながらドリブルをしたり、離れた相手の掛け声を頼りにパスを出したりして競技を楽しんだ。サッカーが得意という児童は「真っ暗な中でボールを蹴るのは怖くて、田中さんのようにドリブルできるのは本当にすごい」と驚いた様子。日本代表の試合はテレビで観戦したといい、「どのプレーも速くて興奮した。これからもブラインドサッカーを応援したい」と話した。
聖火リレーのトーチに炎がついた様子を触覚で再現した「震えるトーチ」の体験もあり、アイマスクをした児童が介助を受けながらトーチリレーを行った。体験した児童は「介助してくれる人がいなかったら絶対に歩けない。街なかで困っている人がいたら積極的に助けてあげないと」と振り返った。
質疑応答では「服を選ぶときはどうしているんですか」と質問が飛び、田中さんは「白は清潔感があるなど色のイメージを言葉で覚えています。友達や店員さんに見立ててもらって、家では手触りなどで色を覚えておいてコーディネートしています」と答えていた。
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