夕方、地域によっては定刻になるとスピーカーから流れ出す童謡『赤とんぼ』のメロディー。多くの人に耳馴染みのあるこの童謡をはじめ、『この道』や『待ちぼうけ』、『ペチカ』など数多くの作曲を手掛けた山田耕筰が、昭和期の「子安国民学校(現・子安小学校)」の校歌を手掛けていたことを知っているだろうか。
実際に演奏してみると、行進曲のような弾んだリズムの校歌であることが分かる。歌詞は3番まで存在し、詩人の堀口大学が作詞したこともあり、山田耕筰直筆の楽譜は子安小学校の「宝物」として校長室に大切に保管されている。
しかし、今でも校歌として児童に歌われ続けているのは、童謡『小ぎつね』などを手掛けた詩人・勝承夫が作詞し、童謡『海』『チューリップ』で知られる井上武士が作曲したもの。曲調もゆったりとした約2分の校歌で、山田耕筰作曲のものとは対照的だ。『子安国民学校の歌』が”幻の校歌”となったのには、「戦争を想起させる歌詞の内容から採用されなかったのでは」とも言われているが、理由は定かではない。
1月14日に創立記念日に合わせて行われる「創立150周年を祝う会」では、同校5・6年生の児童で構成される特別合唱クラブの36人によって『子安国民学校の歌』を披露する予定だ。
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