『99歳 母と暮らせば』(谷光章監督)と題した認知症啓発映画の上映会が3月29日、片倉三枚地域ケアプラザで開催された。当日は、約90分の映画上映と谷光監督のトークショーを3回に分けて実施された。
映像会社に勤めた経験から谷光監督は、母の介護を行うなかで「認知症を患う母との生活を映像に残し、同じく介護をされている方の参考になれば」と2台のカメラで撮影に臨んだ。
99歳の母を介護
映画の内容は、認知症の進む99歳の母と、仕事の場を母が住む藤沢の自宅に移して介護を始めた71歳の息子(谷光監督)との生活を映像化したヒューマンドキュメンタリー。日常生活を送るなかで食事や通院、ケアマネージャーとの打ち合わせ、母の得意なハーモニカを地域で披露する場面などをそのまま映像に残している。
コンロの電源を入れたのを忘れてしまいフライパンが焦げてしまったり、幻覚が見えてしまったりするなど認知症の症状を映した場面では、谷光監督が母の言動を否定するわけではなく寄り添い優しく語りかけ、母が笑顔になるシーンも見られた。また、母の状態で必要な介護用品をそろえていく場面もあった。
トークショーも
映画上映後には谷光監督が登壇し、トークショーを開催。谷光監督は、母が103歳に亡くなったことを伝え「事前に認知症の症状を知っておくことで、感情的に行動を否定せずに接することができ、認知症の方も穏やかに過ごすことができます」とアドバイスを送った。上映会の参加者は「『ありがとう』と言葉を交わしているのが印象的だった。認知症の方の接し方について参考になった」と話した。
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