(株)ココラボ(江森克治代表取締役)=大口仲町=はこのほど、10代向けのメンタルヘルスに関する冊子『MENTAL HEALTH〜うまくいかないときに開く本〜』を制作。横浜市健康福祉局こころの健康相談センターが監修し、横浜市立大学と神奈川大学の協力で今年4月に入学する新入生を対象に同冊子の配布などで情報提供を行った。
同冊子は横140mm、縦180mmと手軽に手に取れるサイズで16ページのフルカラー。横浜市立大学の新入生向けに2000冊配布し、神奈川大学の新入生には、冊子の電子データを公開した。
冊子の内容は、「こころ」と「からだ」のストレスサインから、ストレスを抱えている状態に気付くことの大切さを伝え、ストレスに対するセルフケアの方法を掲載している。また、メンタル不調な友人を支える声のかけ方や地域の身近な相談窓口も案内している。
制作するなかで、10代の若者が興味を引くようにと、14歳から23歳までの若者10人以上に何度もリサーチを行い、キャラクター制作を行ったり、冒頭を漫画風にするなど工夫した。大学の新入生に向け情報提供したことに同社の竹見正一営業部長は「大きく環境が変わり、不慣れなことに直面する4月、5月。冊子を通じてストレスとうまく付き合う方法を見つけてほしい」と話す。
横浜市が監修
同社は、多様化が進む現代社会の課題を多くの人に知ってもらい、解決につなげていきたいと様々なテーマで情報発信を行っている。2021年には、生き辛さを感じる人への声かけの方法などをまとめた自殺予防啓発の冊子を市のこころの健康相談センターの監修で発行。そこでメンタル不調を抱える若者が多いことを知り、再び同センター監修で10代向けのメンタルヘルスを啓発する同冊子の発行に至った。
横浜市によると11年から21年までの期間で学生・生徒等の自殺者数は254人でその内、大学生は約半数を占めており、若者を対象としたメンタルヘルスに関する啓発や自殺対策は喫緊の課題だとしている。
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