■おすすめの本は・・・
『亀の甲せんべいの歴史 若菜屋の創業から廃業まで』
編・発行:横浜市神奈川図書館
発行:2022年8月
■こんなお話です
東海道神奈川宿の名物として名を馳せた「亀の甲せんべい」は、長らく地元で親しまれてきましたが、惜しくも2005年にその200年に及ぶ歴史に幕を閉じました。同煎餅については、神奈川図書館が2001年に資料集を刊行しているほか、20年後の2021年9月に改訂版を刊行しています。その経緯は同年11月11日号のこのコーナー(https://www.townnews.co.jp/0117/2021/11/11/599680.html)でもご紹介させていただきました。
今回のおすすめはBOOKは、昨年7月に当館職員が同煎餅をテーマに横浜シニア大学で講演した内容を活字化した『亀の甲せんべいの歴史』です。
講演では、日本の煎餅の歴史に始まり、江戸時代の旅事情、東海道の名物菓子などの背景知識を織り交ぜながら、亀の甲せんべい創業家である若菜屋の、創業から昭和18年の廃業までの歴史を辿っています。特に、全盛期である江戸時代の亀の甲せんべいにスポットライトを当て、豊富な写真と図版で謎の多い名物煎餅の秘密に迫っています。黒船と亀の甲せいべいなど、新しい視点での考察を加えているのも特徴です。21年9月に刊行した2冊の資料集(『若菜屋調査資料集』、『資料でたどる亀の甲せんべい』)と併せてお読みいただければより理解が深まると思います。
本書は非売品ですが、横浜市立図書館(一部の図書館を除く)の所蔵資料をご利用いただけるほか、神奈川図書館のホームページでもご覧いただけます。
■おすすめの理由は・・・
一般の方向けの講演録ですので読みやすく、おせんべいの歴史を理解する資料としてもおすすめです。身近なお菓子の歴史を旅してみませんか。
《協力:神奈川図書館》
横浜市神奈川区立町20-1/【電話】045・434・4339
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