トップインタビュー 「老後に地域で暮らし続けるモデルを」 株式会社たぬきち商事秋丸アルハ 代表取締役社長
-今年1月に創業したたぬきち商事の設立経緯を教えてください。
「当社は、高齢者が地域社会の中で健康でアクティブな生活を送りながら、医療介護が必要な時に受けることができる地域づくり施策『日本版CCRC』を牽引してきたメンバー達が、更に発展的な形で住み慣れた地域で暮らし続ける『CCAH』のモデルケースとして実践しようと介護・終活の専門家集団と集まり、創業しました」
―片倉をフィールドに実践されていますね。
「当社に参画しているメンバーが片倉に拠点を持ち、ソーシャルワーカーとして地に足をつけて活動されていることから、まずは片倉から実践してみようと始めました。片倉には、まちに熱い思いを持ち活動されている方が多くいらっしゃいます。それも決め手の一つでした」
-具体的な活動は。
「メンバーが運営する介護事業所ひだまり片倉で月2回交流事業を行うことで、地域住民がふらっと寄れる場をつくりながら、月1500円で希望者に週1回の御用聞きをおこない、その上にご利用スタイル別で数プランご用意して様々な生活の困りごとを支援する事業を行っています。メンバーが高齢者の生活に関わる専門家ですので、多面的なサポートができます」
―ペットの支援にも力を入れていますね。
「私は、幼いころから動物に特別な思い入れがあり、東京農工大学で自然と人間の共生学について学んでいました。そして現在、ペットと人の共生社会を作ることは、私自身のライフワークとなっています。核家族化や孤立化が進むなかで、ペットは身近な存在として大きな役割を持っていると感じています。しかし様々な事情で、ペットが飼育放棄されてしまったり、ペットとの暮らしを諦めてしまうことが多い悲しい現実もあります。しかし、地域のなかで一緒にペットを育て、支えられるパートナーがいれば、ペットと人の暮らしが豊かになると思いませんか」
-今後の展望は
「『屋根のない長屋』づくりです。長屋は自然と住んでいる人同士が助け合い、暮らしていました。地域では屋根があると少し窮屈ですから、目的がなくてもふらっと気軽に寄れる居所があり、困りごとがあれば誰かに届く。そんな場を目指していきたいです」
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