地元有志によって昨年設立された「地域献血実行委員会」は7月9日、中丸小学校=神大寺=で初の献血イベントを開催した。代表の志賀恭子さんは、「献血は一人でできるボランティア。これを機に、助け合いの輪を地域に広めていきたい」と話す。
東日本大震災時には、中丸小でのチャリティコンサートや現地への支援物資の提供などに取り組んでいた志賀さん。その後も、熊本地震やウクライナ支援への寄付など、いくつもの慈善活動を行ってきている。
災害時等は特に輸血のための血液の重要性も増す中、「神奈川県は献血率が全国的にも非常に低いと知った」と志賀さんは話す。一方で活動の現場では、「助けになりたいけどやり方がわからなかった」「ボランティアに興味はあるが機会がなかった」といった声も多く聞かれたといい、「助け合いの思いを持った人は地域に大勢いる。その人たちが参加する機会を用意できれば、大きな支援の力になるはず」と、これまでもともに活動していた仲間に声をかけ、昨年6月に8人で実行委員会を設立した。
一人でできる人助け
生活するエリアで誰もが気軽に参加できるようにと「地域献血」と名付けた活動は、7月9日に中丸小で第1回目の開催を迎えた。神奈川県赤十字血液センターの協力のもと、当日は地域住民60人が参加。訪れた住民からは「地域貢献として非常に良いイベントだと思う」「自分でできる、誰かの役に立てるのは気持ちが良い」といった声が聞かれた。また、20代〜50代で初めて献血を経験した人も20人以上が来場。「今までは不安があったが、地域で行う安心感があり参加した」(20代の参加者)との声もあがった。志賀さんは、「多くの人が来てくれて、開催する意義に十分な手応えを感じた。アンケートでは、全員がまた協力したいと回答してくれて励みになった」と振り返った。
献血には、採取した血液の保存期間や一人当たりの回数や量、年齢などに制限がある。「一人でも多くの人の支援が欠かせないもの。他人事ではなく自分事にしてもらいたい。特に若者世代の関心を深め、献血の世代交代も進めていきたい」と志賀さん。実行委員会では実施可能な場所を探し、今後も地域献血の活動を広めていく方針。「献血は一人でできるボランティア。身近な地域から少しずつ助け合いの輪を広めていきたい」と意気込みを語った。
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