横浜翠嵐高等学校(加藤俊志校長)の定時制で12月7日、外国籍や海外にルーツのある生徒への公開授業が行われた。
翠嵐高校定時制に通う生徒は現在77人。そのうちの約6割以上が、外国籍や海外にルーツのある生徒という。出身国は、中国やネパール、フィリピンやタイなどのアジア圏が多くを占める。そこで同高では、そうした生徒たちへの日本語教育に力を入れている。習熟度に応じて専用の日本語学習のカリキュラムを作成。授業で使うプリントにはすべてルビを振り、時には母国語の訳をつけるなどしてサポートし、社会や理科などの授業は日本人生徒と一緒に受講している。加藤校長は、「卒業までの期間で日本語はもちろん、基礎学力も含めて、日本社会に出ても困ることのない力を身に着けてもらえる環境を用意してあげたい」と話す。
そうした同高の取り組みは、県内各校からの関心も高く、当日は教員ら約30人が来校し、授業の様子を真剣な表情で見守った。日本語入門の授業では、単語や文法の学習をしながら、自身の将来の夢についての作文を考えて発表を行った。担当の山上辰朗教諭は、生徒たちの母国を使った挨拶をするなど、コミュニケーションを大切にする。「先輩の先生の接し方を参考にして。教員同士でも連携しながら、よりよい授業づくりを目指している」と語る。外国人生徒も「先生たちの授業は面白い。学校に来てから、生活や仕事でも人との交流に困らなくなった」と笑顔を見せる。
加藤校長は、「これから外国人の生徒は増えてくると思う。ノウハウを県内各校で共有し、学習支援を充実させていきたい」と話した。
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