国の「脱炭素先行地域」に指定され、公民連携で都市の100%脱炭素化を目指しているみなとみらい21地区が「カーボン・オフセット」の手法を活用した熱の脱炭素化にも着手した。
みなとみらいで年間に排出される二酸化炭素(CO2)量は約29万トン。2030年度までに電力消費に伴うCO2排出実質ゼロを目指す同地区だが、電力消費に伴う排出は全体の約7割。残り3割は冷暖房などの熱エネルギーを作る過程でCO2が発生している。みなとみらいではプラントで作った冷気や熱を各ビルに供給する「地域熱供給」のシステムを採用している。
地域熱供給の強み活かす
地区内68施設に冷暖房を供給しているのが、みなとみらい二十一熱供給(株)。同社が司令塔となり、地区全体で熱の脱炭素化に取り組むことになった。
具体的には、再生可能エネルギーによる発電・発熱や植林などCO2を減らした事業者から削減量にあたる環境価値(クレジット)を購入し相殺することで、実質的に脱炭素化となる「カーボン・オフセット」の仕組みを活用。同社が仲介となりパシフィコ横浜や横浜ランドマークタワーなど地区内15施設がこれに賛同した。熱のCO2の約2割にあたる、年間1万8千トンが削減されることになった。
9月18日の定例会見でこれらの取り組みを説明した山中竹春横浜市長は「地区内の他施設にも熱のカーボン・オフセットに取り組んで頂けるよう、市としても働きかけていく」と話した。
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