神奈川工業高校=平川町=定時制建設科の4年生2人が、新聞紙を使った「小田原城」の模型を製作した。10月27日の文化祭では一般公開され、来場者を楽しませた。
定時制建設科では5年前から新聞紙製の建築物を文化祭で展示。過去には、名古屋城やエッフェル塔、首里城や法隆寺・五重塔を再現してきた。
今年は、石見伍さんとチェンハオさんの2人が製作に取り組んだ。過去の先輩たちの作品を見て「自分たちも挑戦してみたい」と話す2人が題材にしたのが小田原城。国内の城をテーマに探す中、地元の神奈川県にあり難攻不落と言われる名城に白羽の矢が立った。
100分の1スケール
実際に現地に足を運び、写真を撮ったり見学を行い細部までを観察。新聞紙を丸めた極細の筒を芯として作った棒などを実際の木材のように組み立てながら、”築城”した。石垣上の芝生や瓦に刻まれた家紋、シャチホコなども忠実に再現。本物さながらの小田原城を、100分の1スケールで作り上げた。
チェンさんは「石垣の部分も、画一的にならないように、色や形、膨らみなどが異なるように組み合わせた」と振り返る。石見さんは「色の塗り方なども工夫しながら、いかに本物そっくりに作るかを意識した」とこだわりを語る。
見事な完成度の秘訣を聞くと、「とにかく根気強く」と口を揃える。作業は、作っては写真と見比べて作り直しの繰り返し。約6カ月の製作期間は、放課後はもちろん夏休みにも集まって作業を続けてきた。「先輩たちの凄さがわかった。作り上げることができて嬉しい」と笑顔を見せた。
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