文部科学省の「令和3年度学校給食実施状況等調査」によると、私立学校の給食実施率は小学校で約45%、中学校で約12%。弁当の学校が多数派だが、女性の社会進出が進み共働き世帯が増加する中、給食のない私立の小中学校で新たな選択をする動きがある。
精華小学校=沢渡=は今年9月中旬から、弁当を学校に届けてくれるスクールランチを導入した。注文はスマートフォン専用のアプリで、当日の朝7時まで受け付けてくれる。「学校説明会などで毎年のように質問にあがるのが、お弁当について。『毎日作るのは大変』という声は多かった」と広報を担当する大谷駿介教諭は話す。そこで、スクールランチを導入できないかと業者を探し始めたという。運営は取り違えなどがないよう、手渡しやチェックなど教員の負担はあるが、「細かいところは試行錯誤しながら改善していきたい」という。
弁当を作っているのは、中区にある仕出し店「うお時」だ。ある学校から昨年末に相談を受け、5月から学校向けの配達弁当を開始。すでに4校から注文を受けるようになった。コンセプトは「あえてプロっぽくない弁当」。渡邉清高代表は「お母さんが作るような温かみのあるものを目指している」と話す。毎月テーマを決め、見た目もかわいらしく仕上げている。
メニューにも左右されるが全校児童480人いる中で、平均して100人前後が注文するという。大谷教諭は「ここまで人気になるとは。毎日ではなく必要な時に注文でき、味も美味しいと好評です」と話した。
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