児童の増加により今後の教室不足が見込まれている青木小学校=桐畑=の学校規模適正化を議論する検討部会の第1回が12月12日に神奈川区役所で行われた。横浜市教育委員会が事務局となり、自治会関係者や同校の保護者代表らが対応策について話し合う。
東急東横線反町駅から徒歩3分の距離にある青木小学校は、同駅周辺から北部は栗田谷、西は沢渡や鶴屋町までが通学区域に入る。
市教委によると今年5月時点で同校の児童数は783人(一般743人・個別支援学級40人)で、一般学級は全24クラス。敷地面積は市内でも狭い部類の9288平方メートルで、多目的室等の改修を経て現在一般教室として使える部屋は25教室分。
5年後に超過か
学区内ではマンション新築など1千戸以上の住宅増が今年以降見込まれており、市教委の推計では2029年に一般学級の児童数が800人、学級数が26と、使用可能な教室数を上回る可能性があるほか、2040年代に児童数が1000人近くとなる見通しが浮上している。そこで今回、保護者や地域への説明会を経て同校を対象にした「学校規模適正化等検討部会」を設置し、地域住民や保護者、学校関係者によって教室不足への対応策の方向性を検討していくことになった。
「施設対応は困難」と市教委
部会では市教委がこうした状況を説明したのち、対応策として「施設面による対応」「通学区域の見直し」の2案を提示。しかし施設対応の場合、これまで行ってきた内部改修は余地がほぼないことや仮設校舎や増築は校庭が使えなくなること、民地と隣接する補強擁壁への影響に伴う工事の長期化などを指摘。「場所、スケジュール、学校運営面等からも課題が多く、施設面での対応は困難」との見解を委員に示した。その上で通学区域を変更する場合、飛び地は作らず複数の隣接区域で周辺校に分散する考えを説明した。
委員からは、学校周辺の桐畑公園で体育の授業を行うことで工事ができないかといった意見や、児童増加の予測の精度を疑問視する意見などがあがった。市教委は推計にあたっての資料や、学区変更の際の通学区域案を次回の会合で提示する意向を説明した。
検討部会は公開で行われ、次回は2月末か3月頭に実施予定。話し合いの内容は「検討部会ニュース」として学区内の全世帯に配布される。
「スピード感持ってまとめたい」
これに先立ち12月4日には市教委の附属機関となる横浜市学校規模適正化等検討委員会の会合が開かれ、青木小の検討部会設置が報告された。委員からは児童数増に伴い教員も増えることでの施設対応への影響を指摘する声や、結論時期を問う意見があった。事務局の市教委からは「長くても1年以内には結論を出したいという考えはあるが、スピード感を持って取りまとめていきたい」との話があった。
また同会合では「斎藤分小学校・二谷小学校」建替えに伴う学校規模適正化等検討部会が提出した、「両校は学校統合を行わず、斎藤分小は当面存続、二谷小は単独建替えに着手すべき」との意見書について、委員会としては検討部会がまとめた意見書のとおり市教委へ答申することが決まった。今後市教委で方針が正式決定される。
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