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神奈川区版 公開:2025年1月16日 エリアトップへ

建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を昨年、受賞した建築家 山本 理顕さん 神奈川区在住 79歳

公開:2025年1月16日

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山本 理顕さん

建築でコミュニティ豊かに

 ○…「公と私の境をなくした建築空間が、コミュニティを豊かにしている」と評価され昨年、プリツカー賞を受賞した。「『言ってもらいたい』と思っていたこと。受賞そのものより、その評価が嬉しい」。人は一人では生きられないからこそ、人を巻き込み、人と人が関わりあう建築を提案し続ける。「だから、波風が起きることも多いんだけど」といたずらな笑みを見せる。

 ○…4歳の時に亡くなったエンジニアの父の素晴らしさを母から聞いて育った幼少期。「その影響か、技術者への漠然とした憧れはあった」と振り返る。青年期は南区三春台の関東学院中学高校で過ごした。記憶に残るのは、当時の学校にあった木造平屋の礼拝堂や建築家・モーガンが設計した旧本館。そのユニークな構造や迫力に、「今も強く印象に残っている」と話す。湧いてくる興味を育て、建築の道を志した。

 ○…東京藝大大学院修了後は、東大生産技術研究所の原広司研究室の研究生に。世界各地に赴き、集落の調査を行った。数ある住居を見る中で、共通して「プライバシーとパブリックの間の空間」=『閾(しきい)』が存在することに気づいた。「かつて日本の住居や店舗に当たり前に見られた空間だが、現代社会では失われつつある」と危惧する。

 ○…横浜駅西口から徒歩圏内の自宅がある反町を、「田舎感がすごい」と評する。その言葉から、自身のコミュニティに対する愛情が滲む。神奈川県内の横須賀美術館や子安小学校のほか、世界中で著名な施設や住居を手がけてきた。建築作品を通して一貫して提示し続けているのは、「コミュニティの在り方」だ。「専門家はみんな哲学者。思想をもってやるべき」

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