新たな一年も地域の安全・安心を守る-。神奈川消防署ではこのほど、災害や事故に備える訓練を行った。
ヘリで傷病者搬送
三ツ沢公園で1月15日に行われたのは、ヘリコプター離着陸訓練だ。
これは大規模災害が発生した際、県内外の医療施設への傷病者の搬送において、救急車を使った陸路での搬送が困難な場合に、航空消防隊のヘリコプターを活用するもの。横浜市内ではこうした災害時に、飛行場外の離着陸場が36カ所定められており、神奈川区内では三ツ沢公園陸上競技場が指定されている。
当日は消防隊のほか、公園管理者や隣接する横浜市民病院の職員らが訓練に参加した。着陸前には発煙筒を焚いて着陸場所を示したり、地上の風向き・風力をパイロットに伝えた。着陸後の機体周囲にはプロペラによる強い風と騒音が発生。腕を使った合図などを交えながら周囲の安全を十分に確認し、傷病者を機内に運んだ。その後は航空隊の隊員が、機体の特徴や離着陸、搬送時の注意点を説明。参加した隊員は、「航空消防隊との訓練は貴重な機会。いざというときにしっかりと対応できるよう、今後も関係機関と連携して地域の安全を守っていきたい」と話した。
鉄道事故の対応学ぶ
翌日の1月16日には、JR東日本の協力で鉄道事故時の対応訓練を行った。浦島公園近くの車庫線上でJR横浜線の車両を使って、人身事故などで電車が緊急停止した際や、車両に人が挟まってしまった際などの救出方法を確認した。
まずはJRの職員が車両の特性について説明。ジャッキアップする際の設置ポイントや外側から車両のドアを開ける方法、地上から車内に入るための梯子の位置などを学んだ。
続いて実際の車両を使って訓練を行った。松見町、浦島、十日市場=緑区=の消防隊も参加し、ジャッキで車両を引き上げたり、ダミーの人形を使って救出を行ったりした。隊員らは一つ一つの動きを丁寧に確認しながら、集中して取り組んだ。「車両の特性などをJRの方から学ぶことができたのは良い体験になった。事故時に迅速に安全に対応できるよう備えていきたい」と隊員は振り返った。
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